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2014年9月6日土曜日

国語の学童 国語の健康診断vol.262

作文や読解の力を
身につけるために
新聞を活用する


その環境をここで
一度、冷静に考えて
みたいと思います。


結論からいいますと


新聞の記事そして文章を
エンターテイメントとして
ただ単純に、楽しむことができる。


新聞がつくりだすこの環境こそが


新聞を活用しながら

作文や読解の力をつけることへ
繋がると、考えます。


新聞紙面で人を楽しませる
文章を書きたいと考えている人。

そのような書き手を
新聞がつかまえているか?

そんな書き手が人を楽しませるために
寄越した文章に、新聞がしっかりと
紙面や紙幅を割いているか?

そのどちらもがいくらか
担保されているなかで

さらに、そんな文章に
日毎、短い時間で
出会うことができる

という課題がクリアされて
やっと作文と読解の力が
つけられる環境が整うと
考えるわけです。

記事を書いている本人が
どう考えているかはわかりませんが

巷間喧しい「お詫び文」は
かような条件に照らし合わせると
第一級のエンターテイメントであり

さらに、嫌でもすぐに
出会うことができるという
類まれなる条件クリア力によって

作文と読解の力をつけるために
活用できる素晴らしい
教材となっています。

新聞記事がそもそも
エンターテイメントである
ことを小気味よく伝える文を
ご紹介します。

マーク・トウェインは、
文章の軽業師、生まれつきの
<エンターテナー>で、

文学から文学を編み出す
前衛的な作家に似てなくはない
方法をもちいた。

たとえなんであろうと、
もとになるテクストを
手にしさえすれば、

彼はそれをいじくって、
たちまち短編をものにする。

だが、[彼の場合]その原典は、
文学にまったく関係のない
ものでなければならない。

たとえば、シャーマンの
司令官に納入した牛肉の缶詰
についての関係省庁への報告、

ネヴァダの上院議員から
有権者にあてた書簡、

テネシーの地方新聞に
掲載された論争、

農業新聞のコラム、

落雷防止法のドイツ語の手引書、
はては納税用の申告書、
といったふうに。

マーク・トウェイン
『ハドリバーグを墜落させた男』

『なぜ古典を読むのか』
イタロ・カルヴィーノ著
須賀敦子 訳 河出文庫

そのマーク・トウェインは
ある書簡でこう述べていた
といいます。

-ひたすら、大衆という
大きな獲物を追うことに
かまけていた。

それも彼らを
教育するなどという
心がけからではなくて、

彼らを愉しませるために、
できるだけのことをしたいと
考えてきた-

新聞を、作文と読解の力を
身につけるために活用するならば

マーク・トウェインのような
書き手がもつこの誠実さに
接することができる環境があって

はじめて、その活用が
かなうはずです。

長くはなりましたが
そこを冷静に見つめて
いきたいと考えています

http://gakudou.kankendo.com
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