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2014年8月10日日曜日

国語の学童 国語の健康診断vol.250

作文の宿題そして
課題図書と感想文の
夏休みも中盤。


ここで1冊ほどは
読んでおかないと


虫が盛んになくころに
苦しい思いをする。
気づくとそんな時期に
さしかかってきました。


で、課題図書。
読書は好物なのに
感想文が大嫌いで


そのまま、先生が
理由も説明せず
押しつける


夏目漱石を読みもせず
なんだか嫌いになり


恥ずかしいながら
数え45歳になるまで
避けてきました。


おなじく押し付けられた
宮澤賢治はどれも
生理的に受け付けず
教科書だけのまま
いまに至っています。

そのいまにいたるまで
避けていた「文豪」

夏目漱石が子沢山で
数え45歳で行った講演が
あることを思い出し

『私の個人主義』を手にとり
目次から一読したところ

めったになにしない一夜完読。
深く考えさせれました。

考えさせられたのは
かれの「子沢山」です。

私は家に子供が沢山おります。
女が五人に男が二人、〆て七人
それで一番上の子供が十三ですから
赤ん坊に至るまでズッと順よく並んで
まあ体裁よく揃っております。

明治44年8月に堺で行った
朝日新聞の『中味と形式』
と題した講演会で、そう
夏目漱石は語っています。

処々の異論は承知のうえ
やはり夏目漱石は、江戸・東京の
生活者であり教育者であり
思想家だったんだなあと
そう、深く納得しました。

自身には「子沢山」の
思想があるとかたく
信じているところがあります。

ヘーゲルしかり
ディケンズしかり。

前者は、育児放棄で
当時、スキャンダルを
招いたようですが。

この「子沢山」の思想とは
子はたくさん産んでもうけ
つとに育てなければならぬ
という思想ではありません。

私のなかで-

「子沢山」の思想とは
養育する子どもの多い
男つまり父親が直面する

圧倒的な孤独の時間を
下敷きにした思索。

そこから、滲み出てくる
思想のことをいいます。

話は飛躍する
かもしれませんが

その「子沢山」の思想には
共通してホッブスが
横たわっています。

万人とか平等とか闘争。
あげくリヴァイアサンなる
人格の創出へと導く思索。

ホッブス自身が
子沢山だったとは
寡聞にして耳にした
ことはないのですが

子沢山のヘーゲル
ディケンズ、夏目漱石には
ホッブスの説く「人の安定」が
見え隠れしているように
そう思われます。

そして、さらに飛躍して
「子沢山」の思想とする
夏目漱石の言葉をかりて

願わくばこれからの生活を

--実現の出来る程度の
理想を懐いて

ここに未来の隣人
同胞との調和を求め

また従来の弱点を寛容する
同情心を持して現在の
個人に対する接触面の
融合剤とするような心がけ--

夏目漱石が大切だろうとする
そんな心がけで導いて
いければ、と思っています。

現代でいえば子沢山の男。
3人の男児の父親として

数えで45年目に出会った
数えで45歳の夏目漱石の言葉を

日常に活かしていければと

朝からの子どもの秩序ない
騒ぎにメゲながら考えています


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