作文を書くとき
まとまった文章を
読解するとき
また育児の時間で交わす
会話で肝となるのは名詞。
ふだんは◯◯の名、程度で
あまり意識しませんが
じつは文章の骨格をなす
とても大事な要素です。
その名詞の存在感を
存分に味わうことのできる
詩を、漢詩からご紹介します。
四時読書楽
しじどくしょのたのしみ
と題された朱熹の詩です。
冒頭の四文
山光照檻水繞廊
さんこうかんをてらして
みずろうをめぐる
舞ウ歸詠春花香
※ウ(あまひき)
ぶうきえいすれば
しゅんかかんばし
好鳥枝頭亦朋友
こうちょうしとう
またほうゆう
落花水面皆文章
らっかすいめん
みなぶんしょう
意味です。
輝く春の山がてすりを照らして
きらめく水流が廊をめぐる
天に祈る高いところから
詩を詠みながら帰ってくれば
春の花は香ばしく
よい声で歌う百千鳥も
また友のようでいて
水面に落ちた花もすべて
自然の文章を成している
と、おおよそこのような
内容を、詩っています。
白文(原漢文)を眺めると
名詞の総出演。ものの羅列
といっても過言ではありません。
でも、ただ名詞を
つなげただけではない
瑞々しいばかりの意味が
感じられます。
名詞のたった一語でも
ひとつの文に相応しい
ほどの情報を含んでいる。
そう捉えることができます。
名詞のもつ奥深い表現力。
文章でこの底知れない力を
生かさない手はありません。
ですが、現代口語日本語で
この名詞の力を活かせるか
というと、ことは単純では
ないような気がします。
一語でひとつの文に
相応しほどの情報を
含んでいる名詞がない
というよりは
文章の書き手、受け手に
名詞に情報を込める能力
名詞から情報を豊かに
引き出す能力が薄れている。
そう感じられるのです。
ひとつには自身も含め
日常使っている
現代口語日本語で
名詞を蔑ろにしてきた
結果かもしれません。
どのように名詞を
蔑ろにしてきたか
これからゆっくり考えて
いきたいと思います
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作文を書く力や
文章を読解する力を
子どもといっしょに
育児の時間で育むとき
自分たちが
思っているほど
現在の日本語は
絶対のものではないと
ひしひしと感じています。
明治期に現在の
言葉につながる
日本語ができて
一世紀半ほど
そこから日本語が
変わりつづけている
と、よく言われます。
そんな話を耳にすると
自分がなぜか日本語を
崩している側かも?
と、とても後ろめたい
気持ちに駆られます。
ですが、最近。
日本語がつねに
変化しているのなら
いっそのこと積極的に
変える側にいてしまおう!
そんな気持ちになっています。
和語、漢語、日本漢詩と
近代の文語調に
現代の口語日本語
そして仏語と
よみ(一部)かきしてきて
もうひと回り大きい
日本語があるのではないか?
あるのなら、そこで
何がでのきるか?
いろいろと
試していこうと
考えています。
まず、手始めは「名詞」。
現代の口語日本語は
「名詞」の豊かな機能を
真綿で首を絞めるように
殺めていると睨んでいます。
固く縮んでしまったのか
でれんと伸びきったのか
ここは勝手に仮説をたて
現代日本語の「名詞」の
機能不全についての疑いを
育てていこうと
思っています
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作文と読解力そして
育児の時間に交わされる
子どもと身近な大人との会話。
これらすべての根底にあるのは
人が感じ、考えることです。
この考えることについて
ズバリ! をつく文章を
ご紹介します。
『思考のレッスン』
丸谷才一著 文春文庫
レッスン6 書き方のコツ
【書き出しから結びまで】
一体に、考える時間が短いから、
書く時間が長くなるんです。
たくさん考えれば、
書く時間は短くてすむ。
【言うべきことをもって書こう】
だから、言うべきことを
われわれは持たなければならない。
言うべきことを持てば、言葉が湧き、
文章が生まれる。工夫と習練によっては、
それが名文になるかもしれません。
でも、名文にはならなくたっていい。
とにかく内容のあることを書きましょう。
そのためには、考えること。
そう思うんですよ。
<12行分の余白を残して完>
自戒を込めて、ご紹介しました。
たっぷりの書き込みとともに
今夜は、じっくりと考えます
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作文と読解力を
身につけるために
読書の習慣をまず
しっかりと子どもに
身につけさせたい。
と、思ったときに
身近な大人がひっそりと
はじめるべきことは
子どもに読ませたい本を
子どもが目のつくところに
ひっそりと置いておくことです。
あくまでも、身近な大人が
子どもに読ませたい本なので
まずは、当の大人自身が
その本を、子どもには
なにも伝えず読みつづけます。
本に書き込みをしたりすると
さらに、よい結果に近づきます。
もっと、よい結果を狙うために
またもや、子どもにはなにも
伝えず、新たな本を最初の本の
隣に、これもひっそりと並べます。
子どもから「読みたい」もしくは
「内緒で読んでみたんだ」と
打ち明けられるまで、ひたすら
本を増やしつづけます。
その点、小学生に人気にある
冒険活劇シリーズものは
とてもいいかもしれません。
そうこうしているうちに
文字のある雰囲気を
素敵に醸しだしてくる
本の背表紙が揃った一角が
部屋のなかに誕生します。
そうなると
自然と子どもの目が
向いていきます。
話はそれますが、ハードカバーの
単行本は、背表紙のデザインで
その本の価値が決まります。
日本語がもつタテ組のよさが
きっちりと試されるからです。
背表紙に、本の主題つまり
タイトルがどれだけしっかりと
収まっているか?
言葉としてデザインとして
美的に完成されていればいるほど
その本は、読む価値があります。
ということで、背表紙が
部屋の一角にに並び始めると
本を読む習慣へ一歩も二歩も
近づくことになります。
子どもがいつまでたっても
本に見向きもしなかったら
答えはひとつです。
一度はじめたらメゲずに
ひたすらつづけます。
ペースは自由。さらに
1冊づつですから
騙されたと思って
ひっそりとはじめて
みてください。
きっと、よい結果が
生まれるはずです
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作文力を育児の時間で
身につけるための簡単な
会話術を、お伝えします。
自分の感覚や考えを
言葉にすると同時に
言葉を発する前提も
さらに言葉にして
その前提に触れてから
自分の感覚や考えを表した
言葉を伝えるようにします。
端的にいいますと
相手に前提を投げかけて
言葉がとおる道を
先に築いてしまいます。
「お腹すいたね」のひと言を
第1球目に投げるのではなく
「お昼が近づいたね」と
投げかけて、つぎの自分と
相手の言葉を出しやすくします。
前提は、揺るぎのない指標
時、場所、天候、時節などを
タイトルのように短い言葉で
簡素に表すようにします。
投げかけた前提のあと
ちょっと説明を加えるように
自分の感覚や考えを伝えます。
これを重ねることで
言葉の濫觴に慣れ
作文の「書き出し」を
自分なりの文章にして
さらりと始めることが
できやすくなります。
反対に「お腹すいた」を
第1球にして第2球3球
なしで過ごしていきますと
大人の場合、自分の発言に
反感を生む機会が多くなり
子どもの場合
元気なお子さんね、で
会話は済まされますが
いざ文章となると
読んでもわかった手応えがない
書いてもスッキリした感覚がない
そんな状況を招いてしまします。
日ごろの子どもと
身近な大人の会話で
子どもの作文力を
しっかり育むことが
できます。
まとまった時間を
必要としない簡易な
日常学習と思って
夏休みに、子どもと
大人で意識してみると
いいかもしれません
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作文と読解力について
小学2年生のわが子が
大好きでもある詩人の
まど・みちおの作品から
夏休みに育児の時間で
子どもと詩を楽しむ
実践を、お伝えします。
今回とりあげる詩は
長男の好きな作品
『くまさん』ではなく
『うさぎ』
うさぎに うまれて
うれしい うさぎ
はねても
はねても
はねても
はねても
うさぎで なくなりゃしない
うさぎに うまれて
うれしい うさぎ
とんでも
とんでも
とんでも
とんでも
くさはら なくなりゃしない
ぞうさん まど・みちお
子どもの歌100曲集
1963年 フレーベル館
まずは、単純に
わかりやすく
リズミカルで
子どもの呼吸に合う休止
そして2連目の変化を
子どもの表情を聞いて
楽しみます。
つぎは、大人が
時と場を拓く言葉を
味わっていきます。
名が動き
感覚が姿を現し
時が意味を生む
一連目
名が動き
感覚が姿を現し
時が場と交わる
二連目
まど・みちおが得意とする
「遠近法の詩」の奥行きを
どっぷり味わいます。
このなにが楽しいのですか?
と思われるかもしれません。
楽しさは、物事を捉えるときの
確かな自己中心性にあります。
言葉がつくりだす時と場を
支配している静けさ。
言葉を前にしている
にもかかわらず
目前の静けさにいる自分を
感じることができます。
物事を捉える自己中心性が
嬉しく、言葉に魅せられて
いるからともいえます。
とかく物事を押し付ける
自己中心性が先行しがちな
世知辛い大人の時間から
離れて、子どもと詩を
ゆっくり味わう。
夏休みに、子どもは宿題。
大人は仕事の手を休めて
ちょっと詩の時間を
つくってみることを
オススメします
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作文と読解の力を
この夏休みに養うための
ちょっと変わった視点を
お伝えいたします。
いま人が求めているのは
自分のなかの体系化です。
自分の外側に断片が
いくつあっても構わない
けども、自分のなかには
確たるゆるぎない体系が
カラダの中心にドンと
座っていて欲しい。
つまり読解力となる芯を
もちたい、もっていたい
と思う気持ちをどこかに
抱いています。
とてもせわしない
生活時間を送るなかで
これはとても正常な
欲求であり、欲している
体系化=読解力はまさに
小学校に通う子どもから
大人まで必要な力です。
では、その力になる芯を
どのように手にするか?
文章を読み進める自分の
思考と感覚を観察する
これを、つづけること。
このちょっとした行為の
積み重ねが、自分の中心に
ドンと鎮座する体系を
ゆっくりと築きます。
端的に言ってしまえば
まとまった文章であれ
流布する情報の断片であれ
決して読んだままに
しないことです。
たくさんの情報や知識を
素直に読み続けることを
いったんやめて
1冊の書物を手にとって
夏休みの時間にじっくりと
文章を読み進める自分の
思考と感覚を観察する
これだけで、自分のなかに
体系化にいたる芯の萌芽を
見ることができるはずです。
そこで、子どもの読解力。
夏休みにしっかり読解の力を
カラダの中心につけるために
問題を早くいくつも解いて
満足するような環境から離れ
どこにも正解がない
問いを言葉にしていく
環境に身を置きます。
問いそのもの自体が
答えになっている。
あるときそんな瞬間が
子どもに訪れます。
小学校の低学年で
カラダのなかに築いた
読解力は、生涯の宝です。
やがて訪れる思春期を
自分自身でしっかりと
受けとめ生きていく力。
子どものなかの読解力が
そんな瞳の奥に秘めた力へと
ゆっくり発展していきます
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作文を書く子どもの能力を
育児の時間で引き出したい。
家庭教育で、子どもの文章力は
きっと伸びるはずと思う。
どこかでそう感じている
子どもが身近にいる
大人の方がいらしたら
「そのとおりです」と
間髪をいれずに
お答えします。
では、どこに注視するか?
そもそも子どもに宿っている
能力に改めて視線を注ぎます。
イタリアの作家
イタロ・カルヴィーノ曰く
子どもは自分たちの
遊びのために使える分野なら
たとえそれがなんであっても
そこから暗示や感動を引き出す
それが子どもたちの
すばらしい能力だ。
その能力を大人が信じて
子どもから引出し訴えます。
どのように子どもの
暗示や感動を引き出すか?
プロットの効いた詩や
物語を読み合うことから
暗示の能力を引出します。
はじめは、冒険譚。
主人公が立ち向かう
境遇。その分岐点を
見つけ、ノートに
書き出します。
このしかじかの場面は
いったいなにを
暗示しているのか?
を、読み合うのです。
もちろん子どもと
身近な大人とです。
ただ、冒険譚は
はやいうちに
卒業します。
なぜかといいますと
物語の途中で主人公が
退場(≒死)することは
冒険譚には皆無だからです。
卑近な例でいいますと
せっかくの暗示と感動を
引き出す遊びなのに
公文式のような
「ハイできました!」
◯です。よかったね。
つぎは、コレ解いてね
に、陥ってしまいます。
ですので、冒険譚で
大人がコツをつかんだら
はやばやと詩や
分析的な作家の散文で
子どもの暗示と感動を
引き出す遊びに移行します。
と、ここまで来ると
家庭教育ではかなり
手強く未知な領域に
入ってきますので
本の好きな大人が集って
読書会などを開きながら
子どもと身近な大人で
試行錯誤を楽しみつつ
子どもの能力を
引き出していく
ようにします。
そんな時間も機会もないかも?
その場合は-
子どもが読んだ本を
身近な大人も必ず読むように
します。少なくとも目次は。
そのうえで、本の感想を
子どもにやんわり質問します。
どの場面がワクワクしたか?
それだけを聞くようにします。
コツは、笑顔ですることです。
これで、子どもの書く読む
能力を、行きつ戻りつ
引き出すことができます
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作文力を長い夏休みの
育児の時間で身につける
そんな家庭教育で
イチオシの本をこの場で
ご紹介します。
今回は、詩集。
童話屋の詩文庫シリーズは
子どもの手にしっくりと
おさまる小さなハードカバー。
子どもの好みにあった
1冊を選んで詩に
馴染んでみましょう。
言葉のつながりと
言葉の見つけ方を
夏休み、手にできたら
子どもにとって
この夏が人生の宝に
なっているはずです。
まど・みちお
『くまさん』
くどうなおこ
『くどうなおこ詩集』
三好達治
『雪』
が、私のオススメです。
大人のための
詩もついでに
蜂飼耳(はちかいみみ)の
『蜂飼耳 詩集』
現代詩文庫 思潮社
読み手の頭にそっと
言葉を置いていくところと
画を残していくところの
さじ加減が抜群です。
下衆なものいいで
申し訳ないのですが
定価1300円+税
ぜひ、新刊本を
自分のモノにして
気になった言葉に
エンピツで印をつけて
みてください。
もちろん子どもも。
買った詩集を使いながら
大人と子どもで学んだ
家族の時間にしか残せない
貴重な言葉の記録が
できています。
少し遠回りですが
きっと子どものどこかに
文章を書く自信が
湧いているはずです。
その自信をどうか
お見逃しなく
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作文と読書を育児の時間で
じっくりと養う、夏休みが
そろそろやってきます。
日記、絵日記、一行日記。
俳句に短歌、課題図書
感想文に、自由研究と
言葉を綴る宿題や
課題が目白押しです。
どれもこれも
やっつけで仕上げようと
思えば、できてしまうもの。
また、模範などを調べ
書き写してしまえば
数日で一丁上がりです。
じつは、このやっつけと
書き写し。出来てしまうのなら
それでいいと思っています。
ただし、空いた
たくさんの時間を
正解のない【問題】に
たっぷり費やすなら
という条件付きです。
ここから大人の話です。
子どもの身近にいる大人は
たいていのことに
肯定も否定もしません。
むしろ、肯定の力も
否定の力も日々、極力
使わないようにしています。
いわば、いちばん
知りたいことを
何も知らない。
知らないで済ます。
多かれ少なかれ
そんな状況に身を
置きつづけています。
ですので、自分の外にある
はっきりと正解のあるもの
また、僥倖含め手軽に
結果があらわれるものへ
ついつい頼ることが
多くなります。
翻って、そんな身近な大人が
流れがちな“思考”とは
まったく別なところで
子どもが正解のない
問題にたっぷりと
時間を費やす。
その思考の粘りを
言葉で綴っていく。
子どもが手にする
長い夏休みには
これができます。
大人が、馴染みのある
思考からわずかでも離れ
子どもの思考の深さを
ゆっくりと掘りさげていく
今年もそんな
夏休みになればと
自身の感覚と思考を
総点検しています
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作文と育児の時間で
よく子どもが身近な
大人に云われることに
その人の身になってみなさい
という厳しい言葉があります。
この言葉、どこが
厳しいかというと
人の身になったところには
すでに自分のなかに人へ
伝えられるような言葉が
なくなっているからです。
もし人の身になって
スラスラと言葉や文章が
出てきていたら
大方それは自他ともに
疑ってかかってみて
損はありません。
人の身になった場合
人に伝える言葉を
自分自身にとって
見たことも聞いたこともない
新しく知るところから
ひねり出さなければ
なりません。
すると自然
時間がかかります。
裏返しに、別段
人の身になろうと
ちっとも思って
いないのに
文章を書く段になって
うんうんと唸りひねり
結果、言葉が偶然
人の身になって
いたとすると
これは、でかした
ものになっている
可能性が高いといえます。
ものを見たり
文章を書くのが
楽しくなるのは
このときです。
ですので
身近な大人が子どもに
人の身になってと
伝えるときは
こと文章を書く際は
慎重に伝えるようにしましょう
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作文と育児のことを
丁寧に考えた先人がいます。
数学者の岡潔です。
私が環境に
こだわったのは
家庭に子どもが
育つということは
その家庭の雰囲気が
非常に子どもに影響する
と思ったからなのです。
と率直に語りながら
その環境を形づくるものを
3つほど挙げています。
ひとつは愛。
そして、信頼。
さらに、向上する意思。
大体この3つが人の
中心になると思うと
岡潔はある対談で
残しています。
じつはこれ、前段で
いちばん必要なのは
生後にまだ
時間というものが
認識できていないとき
岡潔はそのことを
のどかと呼んでいます。
この「のどか」と
ぴったり重なる
母子の情緒が
いちばん大事と
しています。
人は生まれてきて
情緒が先に育つ
数学者の岡潔が
語る確信です。
自身は、岡潔の確信を
人のもつ言葉の起源として
捉えています。
彼の示すところの
「のどか」なとき
無時間な時代に
子どものどこかで
言葉も生まれている。
子どもの手になる
作文を読んでいるとき
もっと読みたいなと
思わせるのは
この岡潔のいう
「のどか」から
こぼれ落ちてきたような
声の書かれている文章です。
極端を言ってしまうと
その声さえ1語1行
綴られていれば
作文まるごとすべてよし
そうまで思えてきます。
そのマス目には
知識や論理的なもの
これぞ正解というものも
書かれていません。
小学校の低学年で
拙く誤字だらけの
文章でもいいので
一度でもそんな
「のどか」な作文が
子ども自身に
家族に残せたなら
数学者、岡潔がいう
愛と信頼のある家庭に
向上する意思がつづいて
いくように思われます
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作文と育児について
考える原点のなったのが
映画が上映されて
再び、三たびと静かな
ブームを迎えている
アンナ・アレントの
著書『人間の条件』に
記されている一節です。
人間が活動する能力を
もつことは? と問い
ほとんど不可能な事柄を
なしうることを意味する
と解きながら
それができるのは
人間は一人一人が
唯一の存在であり
したがって
人間が一人一人
誕生するごとに
なにか新しい
ユニークなものが
世界に持ち込まれる
ためであると
アレントが語るところです。
訳者のクセか
彼女のおちゃめな
ところをあえて
抑えたような
固い訳文のなかで
キラリとおちゃめさが光る
数少ない一節でもあります。
言論と活動を
論じるなかで
書かれたこの文章。
恥ずかしながら
20代もはじめのころに
出会ってから
気づくと繰り返し
読んでいるところです。
はや20年以上が経ち
3人も子どもが生まれ
育てているなかで
やっと理屈ではなく
日常としてつかめて
きたような気がしています。
アレントが前提としている
世界で生きることは
『人間の条件』を読むと
とても難しそうですが
作文と育児で少しでも
ユニークなものが
持ち込まれる世界へ
近づければと
そう、考えています
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作文を育児の時間で
書いたり読んだりするとき
意識していることは
感覚が納得していない
知識は、書いて苦痛
読んで興ざめという
生活の素朴な感情です。
感覚が納得していないので
読み手はもちろんのこと
書いている本人でさえ
マス目にきっちり綴った
知識に同感できていない。
子どもの手によって
そんな知識が味気なく
まとめられたような
作文が書かれる
ときがあります。
整然としているけども
どこかぎこちない印象の
することが多い
このような作文を
つとめて慎重に
扱うようにしています。
なぜなら、知識が
しっかりとまとまった
作文は正解だからです。
ここからは考え方になります。
知識の説得力は
感覚の力がないと
生まれない。
自身は、そう考えています。
感覚は得てして間違います。
ズレてズラして
ズラしてズレてを
繰り返すことによって
感覚がいつしか
知識をものにしている。
さらに、その知識を
新しいものにまで
変えてしまっている。
知識に同感した瞬間です。
そうなってからこそ
知識が説得力をもつ
ように思えるからです。
作文では知識を
論理的にまとめる
ことではなく
感覚が知識をズラすこと
そこを綴っていくものだと
そんな理想を抱いています
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作文と育児について
どちらも人を不安な
気持ちにさせるのは
なんらかの不在です。
作文と育児で共通する
人を不安にさせる不在は
言葉の不在と
人間の不在です。
言葉は声の不在と
置き換えても
いいかもしれません。
ひっくり返して考えると
言葉や声のつながりと
人間が居さえすれば
不安は感じなくなる
ともいえます。
そこで、圧倒的な不在。
乳児・幼児から大人まで
この圧倒的な不在をどこかで
意識しているからこそ
言葉や声をつなげ
人間の存在を確かめている
ように感じられます。
抽象的すぎる表現ですが
実際、日々の育児では
まさに、言葉や声は
人間の不在と密接に
結びついています。
不在と言葉や声が
密接につながっている
ものに詩があります。
詩の言葉がどこかに
かならず緊張感を
宿しながら
ひとつの思想として
まとまっているのは
この不在が
言葉や声の重石に
なっているからとも
感じられます。
そう考えると
詩のつかみづらさは
育児のつかみづらさに
とても似ています。
育児からはじまる言葉を
もっと慎重に国語へと
引き継いでいこうと
行きつ戻りつ考えています
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作文と読書と育児。
ふと、考えてみると
趣味、作文。
趣味、育児。
という人は、恐らく
そうそういません。
趣味、読書。
こちらは1日にして
何千人の人が履歴書や
プロフィール欄へ
記入しているように
感じられます。
言うなれば常套句。
当り障りのない
平凡な趣味の開陳です。
ただ、よくよく考えると
この趣味欄の常套句には
平凡への希望と安堵が
込められているようにも
感じられます。
読書は、社会的には
およそ目立たない行為の
最たるものです。
だからこそ
人間の振舞いとして
とても純粋なものだと
思えます。
時間があればしてみたい。
本に一度でも馴染んだ
ことのある人なら
どこかに忍ばせている
ふだんはあまり気づかない
小さな思いです。
そのいわば純粋な部分が
あらためて履歴書を
前にすると出てくる。
話は、飛躍しますが
この履歴書の趣味欄に
読書と記入する人が
いるかぎり
それがまったくの
嘘であっても
世間で言われているほど
簡単には本と読書の時間は
なくならないと
確信に近いかたちで
思っています。
育児の現場にいる大人
その中心にいる子どもが
連綿と言葉をつないでいく
そこに本はありつづける。
その一端を
担っていきたいと
静かに考えています
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作文の基礎力になる
育児の時間での読書
その選書について
お伝えします。
小学生の低学年は
身近な大人といっしょに
意図して詩を読むことを
オススメします。
なぜかといいますと
詩を読むことで
作者と読者の綱引きを
静かに楽しめるからです。
読者が主導権を握って
記述や物語を楽しむ。
読書が好きな人は
大抵の場合、この主導権の
獲り方を心得ています。
作家に身を任せるときも
この主導権を手にしたなかで
あえて流されて行こうとします。
作家・作者にすべてを
一任するような読書は
いつしか苦痛へと
かわっていきます。
読書嫌いのはじまりです。
翻って、小学生の
低学年から詩を読むことで
この主導権の握り方を
カラダで覚え込みます。
詩は、散文よりも
短いことが多いですが
とても筋肉質で
簡単には主導権を
握らせてくれません。
ただ、その短さから
子どもが飽きずに
綱引きができるのが
いいところです。
ぜひ、子どもといっしょに
詩を楽しんでみてください。
大人もあらためて
読書が楽しくなってくる
かもしれません。
ちなみに、主導権とは
自分勝手に記述や物語を
解釈する“権利”では
ありません。
読書の主導権には
いろいろありますが
そのなかのひとつに
解釈する時間や頃合いを
作家からしっかり奪って
自分のものにするという
主導権があります。
とても重要な主導権です
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作文のやっかいなところは
じつは、作文の書き方に
あるのではなく
育児の時間で行う宿題などで
子どもが自分から文章を
書こうとしないところに
その大半があります。
その割合、作文では
書き方1:9書く気持ち
といっても大げさでは
ありません。
では、気持ちはどうすれば
子どもに芽生えるか?
それは、文章の書き方を
身につけるところにあります。
堂々巡りですね。
という
思いは当たっています。
ですので、育児の時間で
言葉に親しみながら
作文を書く準備を
日ごろからしてしまいます。
いちばん手っ取り早いのは
子どもによる身近な大人への
絵本の読み合わせです。
その逆、身近な大人による
子どもへの読み聞かせは
この場合、しないようにします。
子どもによる大人への
読み合わせで重要な点は
大人が子どもがどのように
言葉をつないでいくのかを
顔の表情を聞き
声の表情を見ながら
つかんでいくところにあります。
子どものなかで
言葉のつながりに
自信が持ててくると
自然と作文を書く
気持ちが育ってきます。
育児の時間での
言葉のつながりが
作文に生きてくることを
身近な大人が
しっかりと自覚します。
これで、子どものなかの
9割を占める作文を
書く気持ちが徐々に
満たされてきます
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作文と育児で生じる
子どもの小さな疑問。
その2日目です。
どうして言葉は通じるの?
小学校2年生のわが子から
ぶつけられたそんな疑問。
ひと晩、考えた。
なら格好がつくのですが
結局、書物に頼って
西欧哲学をひっぱりだし
プラトンに行き着き
昨晩は、就寝することに。
存在するあらゆるものには
3つのものが必要である。
第一は名(オノマ)
第二は定義(ロゴス)
第三は像(エイドーロン)
最後に3つを認識する
知(フロネーシス)がある。
ここまで読み返して
名(オノマ)が言葉で
とても大事であったと
自分のなかで
了解していたことを
思い出しました。
とはいえ、学生時代から
さんざんこねくりまわして
きたにもかかわらず
いざ、面前で子どもに
どうして言葉は通じるの?
と問われて2の句がつげない。
そうこうしているうちに
子どもがなにを聞きたいのか?
そしてなにを知りたいのか?
目の前にいる子どもの思いをまず
理解しなければというところに
行き着いたしだいです。
子どもが聞きたいのは
哲学ではないにしても
便利な哲学のアイデアを
小学2年生の子どもと
共有することはできなかなあ
と、打算的に考えている間は
子どもの疑問に答えられないことを
いま身を持って感じています
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作文の力をつけるだろう
育児で行う読書の仕方に
ついてお伝えします。
いざ読書となると
完読をしなければの
気持ちに自ら追われて
結局、途中で読むのを
やめてしまうことが
子どもどころか
大人にもあります。
そんな読書の途中放棄には
いろいろな対策があります。
そのなかでも
あのあきらめた感が
静かに漂う居心地の悪さを
少しでも弱める読書法
これでもかという数による
併行読みをご紹介します。
この併行読みは
いっきに、10冊以上
読み始めてしまいます。
ここで大事なのは
10冊以上を完読する
期間を設けないことです。
あわせて1冊だけに集中して
その本を1週間で読んでしまう
ということも避けます。
桶がいちばん低い板の
位置までしか水が溜まらない
そんな例え話の絵面を
頭にしっかり描きながら
いちばん進んでいない本を読み
また、いちばん進んでいない
本を読み進める。
順繰り読んでいきます。
そうこうするうち
ページ数の違いなど
単純な理由で
1冊、また1冊と
これまたほぼ順繰りと
読み終わっていきます。
で、いつしか最後の本を完読!
スタートから2年たって
もしかしたら10年という
こともあるかもしれません。
自身の話をしますと
この併行読書によって
1冊完読したら1冊を足し
10冊以上がいつまでも
減らないまま
はや35年以上が
経っています。
ひと晩で一気に
読み終わりたくなる
ジャンルの本もあるので
向き不向きも多分にありますが
この併行読み
本を前にして
完読の強迫観念が
消え去ることは確実です。
活字に威圧されるのではなく
活字をゆっくりじっりと
静かに追い込んでいく。
そんな感覚で読み進め
読書の「主導権」をしっかりと
握りつづけ読書を楽しみます
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作文を書いているとき
育児で子どもと
過ごしているとき
成長を感じるのは
ほんの一瞬ですが
成長そのものは
とても平均的な時間に
気づかれもせず
進行しています。
だからこそ
子どもが成長したと
身近な大人が感じられる
貴重な瞬間を意識して
しっかりとつかむことが
とても重要になります。
そのためには
身近な大人が
子どもが書く作文を
継続して読むというよりも
日々、楽しんでしまいます。
とはいっても子どもが
作文もさることながら
日記でさえも
夏休みの宿題でもないかぎり
毎日、書くということは稀です。
その宿題でさえ最終日に
どっさりまとめて書かれる
ことも、しばしばあります。
どうしたら子どもが
日々、文章を
書いてくれるか?
とても簡単なのは
国語の教科書の丸写しと
その内容に対しての
1行感想です。
文章の丸写しを
あなどるなかれ。
日々、継続すると
子どもの筆遣いから
成長をしっかりと
感じ取ることができます。
しかも、子どもによる
1行の感想が添えてあれば
なおのこと成長の瞬間を
つかむことができます。
子どもの成長する姿を
自分の眼で確かめること。
これは身近な大人が
手にできる幸せのひとつです。
ん? 子どもが当然のように
単調な丸写しを嫌がったら
そのときは
身近な大人もいっしょに
丸写しをしましょう。
1行感想もしっかり添えて
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